「子どもを乗せて走るときは、正直いつも以上に気を遣いますよ。でも、それが逆に僕の元気の源なんです。」
そう語るのは、名古屋市瑞穂区の児童発達支援・放課後等デイサービス「えま2nd」で送迎員を務める田中さん。定年退職後に始めた送迎の仕事を通じて、子どもたちや職員との関わりから”社会のつながり”や”生きがい”を感じる田中さんの言葉から送迎員の魅力をお伝えします。
定年後のセカンドキャリア──送迎員を始めたきっかけ
質問:送迎員として働くようになったのは、どういった経緯ですか?
田中: 僕は定年退職してから特に働くつもりはなかったんですが、知り合いに「送迎の仕事があるんだけどやってみない?」って誘われたんです。最初は「子どもの送迎? できるかな?」と思ったけど、せっかく声をかけてもらったし、家にこもってるよりは面白そうだと思って始めたんですよね。最初は不安でしたが、実際やってみると社会とのつながりが持てて、「あ、意外と自分にもできるんだ」って思えたんですよ。何より子どもたちが可愛いし、話しかけてくれる職員さんたちも温かいんです。
子どもの安全を守る──運転で気をつけていること
質問:子どもを送迎をするうえで、どんなことを意識していますか?
田中:まずは何よりも安全運転。やっぱり子どもたちを乗せて走る以上、事故は絶対に避けたいですからね。交差点で左折するときの巻き込みがないかとか、右折するときに直進する対向車の確認をするとかはもちろんのこと、大きい道に出るときの一旦停止時に左右の通行者の有無を指差し確認するなど慎重になります。
あと、乗車している子どもの負担にならないように発進時はアクセルをゆっくり踏み込んだり、減速時や停止時に揺り戻しが少なくなるようにブレーキをゆっくり踏んだりと、普段の運転とは比べものにならないくらい気を遣います。また、乗り降りの時には、障害のある子どもの中には言葉で痛いとか不安とかを言葉で伝えられない子もいるので、頭や足をぶつけないように、言葉をかけながら慎重にそーっと抱き上げるといった細かい配慮も大事だと思ってます。
やりがいは“子どもたちと職員からもらう”活力
質問:この仕事を通して、どんなやりがいを感じますか?
田中: 子どもたちが笑顔を見せてくれたり、職員のみんなと話したりするうちに、「ああ、社会に役立ってるんだな」って実感しますね。定年後は家に閉じこもるかなぁと思っていたので、送迎員の仕事がなかったら運転どころか人とも話さずに終わる日もあったんじゃないかと思います。朝の送迎や午後の学校送迎の短い時間でもやっぱり人と話す機会があるっていうのが大きいですね。
また、そうやって社会とのつながりを持てるのは、自分の健康や認知症予防にもなるかもしれないと思ってます。自分が送迎業務を通じて子どもたちやご家族を支えているつもりが、実はこっちが支えられている部分もあるんですよ(笑)。子どもたちの笑顔や職員とのコミュニケーションが、一番の活力ですね。
職場の雰囲気──ただの運転手じゃなく仲間として
質問:職場の人間関係について感じることはありますか?
田中: 送迎員って普通は「運転だけして終わり」ってイメージがあるかもしれないけど、ここは全然違います。職員のみんなが「田中さん、おはよう!」と明るく声をかけてくれたり、朝の送迎前に子どもの面白い話を教えてくれたり、ちょっとした時間に世間話をしたりして、私を「ただの運転手さん」じゃなくて、「一緒に働く仲間」として接してくれている感じます。学校送迎の待機中に車内で雑談することもありますし、「○○ちゃん、今日はこんなに成長してるね」ってお互いに喜んだり、時には冗談言い合ったりもできるんです。こうした会話や交流があることは嬉しいですし、この仕事を続けられる理由だと思います。まるで自分の“居場所”が増えた感じがするんですよね。
送迎員をやってみたい人へ──まずはやってみたらどう?
質問:送迎員の仕事に興味がある人にメッセージをお願いします
田中: 子どもの命を預かる責任のある仕事だから「みんなに絶対おすすめ!」とは言えないけれども、子どもの命を預かる重みがあるからこそ、その分「やっててよかった」とやりがいを感じるんですよね。僕みたいに定年後で時間に余裕がある人は、ぜひ試してほしい。最初は不安でも、職員のみんながサポートしてくれるし、仕事は朝夕の送迎が中心なので無理なく働ける。自分のペースで働きつつ「社会に貢献してる」と感じられるのはありがたいですよ。興味があるなら、まずは見学に来て雰囲気を感じてみたらどうでしょう? 子どもたちの笑顔を見ると「やってみようかな」という気持ちになると思います。
まずは見学にお越しください
「運転手としてではなく、仲間として受け入れてくれる」という田中さんの言葉には、障害児の送迎業務の仕事の魅力が詰まっています。子どもたちを安全に送り届ける責任と、社会とのつながりを感じる喜び。定年退職後や未経験からでも、活き活きと働ける場所がここにあります。まずは一度見学にお越しください。職場の雰囲気を感じてみてはいかがでしょうか?そして、わたしたちと一緒に子どもたちの笑顔と成長を共に支えてみませんか?
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